特集 国際保健
中小企業衛生管理の国際的動向
久保田 重孝
1
1労働衛生センター
pp.427-431
発行日 1972年7月15日
Published Date 1972/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204501
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中小企業の衛生管理の重要性.しかし,それにもかかわらず,これをすすめることの困難さ,そうした問題は,世界各国で多少とも共通の悩みとして古くから取上げられていたことである.
実はわが国でも,日本産業衛生協会内に"中小企業衛生問題研究会"が設けられ,昭和38年以来昭和45年6月までに7回の全国集会が行なわれ,そこで当面の重要課題が討議されてきたのである.この研究会の創立の必要性を強く主張し,かつ現在まで世話人の役を引受けてこられたのは関西医大衛生学教室の東田教授で,氏は,第2回の全国集会のさいには"海外の中小企業衛生対策を語る"と題して,丁度この小文の表題に当たることを自ら述べてもいる.この意味では,この小文も東田教授に書いていただくのが最適ではないかと思うが,それでもなお,小生にお鉢が廻ってきたのは,おそらく国際労働衛生学会(The International Association on Occupational Health)(略称IAOH)の公認の小委員会の一つとして活動しているSubcommittee on Occupational Health Services in Small Industriesに日本から小生が委員として加えられたからであろうと推察する.
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