発言あり
保健所と保健所長
K
,
N
,
I
,
O
,
S
pp.197-199
発行日 1971年4月15日
Published Date 1971/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204236
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保健所は誰のためのものか
保健所に対する世間の批判はきびしい.ある人は犬の予防注射をするところ,ある人は理美容の認可や許可をするところが保健所であるなど保健所長は医師でなければならないと法的に決めるほどの技術センターでありながら…….その結果が基幹保健所構想となり,小さな保健所の統廃合が簡単に考えられたり,最近では,住民の身近なところが最もふさわしいとの意見のもとに対人保健業務を技術者のいない市町村に移管することを考えるなど,住民不在の意見が横行している.
保健所業務のなかにどのように医学なり公衆衛生学がとり入れられているのであろうか.保健所は行政機関であるとの考えが先行しているが行政とは何か,医学や公衆衛生学が基盤とならなければならない行政とは……結核管理,乳幼児管理,最近では精神障害者の管理等々,管理業務が行政であろうか? さらに,管理とは現状把握をすることであろうか? 現状把握程度の業務ならば,医師でない保健所長であっても数の計算はできるはずである.
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