特集 衛生教育の転換
提言70年代の衛生教育
石垣 純二
,
金永 安弘
1
,
佐藤 恒信
2
,
辻 達彦
3
,
原田 正二
4
,
樋代 匡平
5
,
宮坂 忠夫
6
,
村江 通之
7
,
山根 常世
8
,
蓬田 丑治
9
1国立公衆衛生院衛生行政学部
2東洋大学体育学部
3群馬大学公衆衛生学
4明治学院大学社会学部
5長野県伊那保健所
6東京大学保健学科
7鳥取大学衛生学
8大阪府衛生部衛生総務課
9福島県厚生部医務課
pp.598-611
発行日 1970年10月15日
Published Date 1970/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204150
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民衆の自主防衛意識のうえに
万博と公害の象徴するもの
70年代が万博と公害で幕をあけたというのは全く象徴的だと思う.博覧会などというものは本来,村祭りののぞきみたいなものだ.いやカレイドスコープといったほうがもっと適切だろう.けんらんとしているが舞台裏からみると子ども欺しもいいところで,一向に実体を伴わないものだ.そしてはかなく消えていって何も残らない.虚像の堆積だ.
日本はこの10年間,GNPの年伸長率13%,エコノミック・アニマルと笑われようがどうしようが一向に介意せず,ひたすら繁栄へ繁栄へとつっ走ってきた.愚かしい戦争で元も子もなくした8千万国民が心を入れ代えて,カネだカネだと食うや食わずに稼ぎまくった.
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