学会印象記
すばらしかった産業保健婦部会—第16回 国際労働衛生会議から
前田 アヤ
1
1聖路加看護大
pp.706-707
発行日 1969年12月15日
Published Date 1969/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204000
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始めて加えられた産業保健婦部会
9月22日から9月27日までの日程で開催された国際労働衛生会議は,今日までに世界各国で会議が開かれていることから,かなりの歴史をもった会議であることがわかる(44ページ表1参照).
この国際会議に,本年始めて産業看護婦(日本ではこれまで事業所保健婦と称している)の部会が加えられたのである.外国では,産業看護婦(Industrial Nurse)といって,工場その他の事業所,病院などの健康管理部門や,診療所勤務の看護婦を全て包含していることがわかった.救急処置をしたり,健康相談をしたり,環境衛生,作業状況などの視察など,非常に幅広い分野を担当しているようである.英国からこの会議に参加するため来日した看護婦が,私にきつい言葉で質問をしてきた."私は東京である事業所を見学した.そこに働いていた看護婦さんは,この会議のことについて何も知らなかった.どうしてか"と,会の準備をしている人が,看護婦には何も連絡報告しないかのようなつめよりかたであった.日本産業保健活動に参加している看護婦,保健婦の現状を説明したが,なかなか納得はできなかったようである.
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