北から南から 札幌市
北海道結核予防婦人団体幹部講習会を終えて/へき地の保健衛生調査—岐阜女短大などの学術班がはじめる
N. H
pp.676,718
発行日 1969年12月15日
Published Date 1969/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203988
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第2回北海道結核予防婦人団体幹部講習会が,9月24日から26日までの3日間,北海道のほぼ中央に位する美瑛町白金温泉国立大雪青年の家に240名の受講者が参集して盛大に開催された.青年の家は雄蜂十勝岳を頭上に仰ぎ,原始的な大樹林を背景とし,真赤な屋根の近代建築が,これに映えて美しい.参加者は,まずレントゲン写真の撮影を済ませたあと,開講式にのぞむことによってはじまった.2泊3日の講習会は,結核についての講義が中心となって行なわれたが,青年の家の所長,寺門職員による講話,レクリエーション,話し合いの時間などが組み合わされていたので,難しいと考えられていた結核の知識も,かなり理解されたようである.
結核についての講義は,厚生省結核予防課長の百井一郎氏,結研の今村昌耕氏,高井鐐二氏,道衛生部保健予防課長の兵藤矩夫氏,結核予防会北海道支部の宮城行雄氏らで,それぞれ結核の現状と対策,病理から予防や治療について,専門的な立場から指導が行なわれた.また青年の家所長の花岡博氏,事業課長の黒沼友一氏の講話は,それぞれユーモアもあり,大変面白く,有益であった.旭川市衛生部長の勝俣哲夫氏は,結核予防婦人組織が結成されている地区と未結成地区との一般住民検診率の差がいかに大きいかを説明された.管内の具体的実例であるだけ,組織結成の必要性を参加者一同が痛切に感じたのである.
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