抄録
地域の病院と一般医との医療協力/ニューヨーク市の中毒制御センター
白石 陽治
1
1日大公衆衛生学教室
pp.511,552
発行日 1968年12月15日
Published Date 1968/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203783
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ニューヨーク市の医学部付属病院である聖ルカ総合病院は,マンハッタンにあって28万人の人口を有する地域に医療サービスを提供しているが,1963年には,同地域の1209人の医師のうちわずか4%が同病院と医療協力体制を結んでいるに過ぎなかった。調査によると,この地域の医師は相当な患者を同病院へ紹介しているが,病院にはその紹介を取り扱う正式な手続や組織を具備していなかった。この状態を改善するため,Dr.Paul R.Torrensは,1965年8月,同院に地域医師連絡事務室を設置し,その地域のG.P.との間の情報交換をよくし,病院の設備の利用,受持ち患者の容態の連絡,医学教育講座などをも担当した。それ以来,延450人の医師が連携をもつようになり,その結果,次のことがらがわかった。
①病院には,地域社会の医師よりの紹介や,彼らとの連絡をする独立した事務部が存在しなければならない。
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