私の保健所
共同保健計画にまい進—愛媛県宇和島保健所
小糸 賢太郎
1
1愛媛県宇和島保健所
pp.458-459
発行日 1967年8月15日
Published Date 1967/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203509
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保健所は行政組織の末端にあって,法の執行と本庁の命令によって衛生行政を行なっており,個人経営ではないので所長の自由になるものではない。職員も私の使用人ではない。中間管理職である私の働く保健所であるにすぎない。
四国四県の愛媛県は予讃線,松山を過ぎて2時間半,終着駅が宇和島である。伊達10万石の城下町,城山を中心にした人口7万弱の宇和島市と5町2村の北宇和郡,合わせて15万の人口が県立宇和島保健所の所管である。R3型だが面積は県下14保健所のトップで,810平方粁,高知県と接する山間へき地と豊後水道に接するリアス式海岸,離島四つを加えて交通不便な無医地区20をかかえている。職員は40名,うち保健婦10名,医師は所長,保健予防課長の2名のみ,庁舎は県下で最も古い戦前規格型。これで地方の保健所を知っている方はだいたい想像していただけることと思う。
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