特集 衛生監視制度
活動
衛生監視制度と日本環境衛生センターの立場
緒方 一喜
1
1日本環境衛生センター
pp.126-128
発行日 1966年3月15日
Published Date 1966/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203207
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日本環境衛生センターは,財団法人日本環境衛生協会が運営する機関である。この協会は昭和28年に設立された。厚生省環境衛生課のいわゆる外郭団体として発足し,一般の協会と同様に民間団体という比較的自由のきく立場で環境衛生行政の推進のお手伝いをしてきたのである。今でもその基本的立場は変っていないが,一昨年,環境衛生センターの建設によって,研究室,教室,実習室などの諸施設や研究者,技術者を加うることによって,その事業の範囲は著しく拡大され,多面的な活動を行なっている。
中でも,環境衛生関係職員の再教育や訓練,あるいは身分制度問題は,センターの主要活動項目の一つである。わが国の衛生監視制度が諸外国に比べて著しく立ち遅れていること,監視員の身分が確立されておらず現場には多くの矛盾と混乱があることは,多くの識者がすでに指摘しているところである。環境衛生センターでは,およばずながらその改善や発展のために種々の努力を行なっている。そこには民間団体という制約や限界はあるが,逆にその比較的フリーな立場を活用するところに存在意義を見出して活動を行なっている。
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