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文献
シンガポールの三主要人種別疾病欠勤成績/教師の疾病欠勤
Sickness Absence in the three prinicpal ethnic Divisions of Singapore/Sickness Absence in Teachers
芦沢
pp.263,280
発行日 1963年5月15日
Published Date 1963/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202667
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1955年3月1日より1年間にわたりシンガポール造船所男子全労働者の診断書による病欠記録の集計を行ない,人種別,年令別,病類別に分析を試みた。全数約8,100,インド人,中国人,マレー人の比はおよそ3:2:1,各国人の年令別構成では中国およびマレー人は16〜35歳が多く,インド人は26〜45歳が多く,中国人はまた56歳以上が他の2国に比し多い。4人当り度数率はインドは最若年層の16〜25歳において,他の2国は次の26〜35歳代で最高,どの人種も36歳以降は漸次低率を示す。しかし1人当り失日率とあわせて考えると加令にともない,一たんかかると回復し難い疾患が多くなる。診断書記載疾患を10群に分けて群別失日率を考察すると,結核(Ⅱ群)によるものは中国人が他の2国人より著しく高い。感冒(Ⅰ群)結核(Ⅱ群)以外の呼吸器疾患(Ⅲ群),および消化器疾患(Ⅳ群)は46〜55歳層を除いた全年令層でインド人がより高率,皮膚疾患(Ⅵ群)は46歳以上でインド人により高率である。年令でみると結核(Ⅱ群)と外傷(Ⅶ群)以外の8群でマレー人は他2国人より低率である。インド人は全年令で最も高率でマレー人のそれの倍に近い。主症状のみ記載した診断名不適(×群)は全年令を通じインド人が最高であり,とくに最若年層で,このための1人当り失日率は1.57の高率である。
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