原著
昭和32年栃木県下に流行したインフルエンザA/アジア/57の疫学的病源学的研究
塩沢 満
1
1国立予防衛生研究所細菌部
pp.633-646
発行日 1959年10月15日
Published Date 1959/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202200
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I.緒言
1957年4月支那大陸からの避難民によつてもたらされた香港に於ける,インフルエンザ(以下「イ」)A/アジア/57の流行はその後,フイリッピン,タイ,シンガポール等のアジア各地は勿論7月初めにはオランダ,英国,アメリカ大陸にまで,その猛威をふるい,文字通りのPandemieとなつた。
我が国に「イ」A/アジア/57の侵襲を見たのは5月10日頃1)からで,東京,横浜,神戸などの大都市を中心として拡がつた。栃木県に於ては6月上旬より「イ」による学童の集団欠席が相次いで発生している。
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