特集 国民健康保険と公衆衞生
国保統計の利用
松浦 十四郎
1
1厚生省保険局医療課
pp.489-491
発行日 1958年9月15日
Published Date 1958/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202014
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
国民健康保険が実施されている地域では,その住民の大部分が――被保護者,被用者保険被保険者,被扶養者が部分的に除かれているが――被保険者となつているから,その地域における発病または有病の状況を知るのに国保の診療統計を利用することは非常に役に立つと思われる。
ただ国保が実施されている地域でも,患者は一部負担金を払わなければならないのであるから,経済的な事情によりすべての患者が自由に受療することができるとは限らず,また医療機関の分布衛生知識の普及度等の影響により国保統計は必らずしもその地域の発病,有病についての完全な資料になりうるとはいいえない。
Copyright © 1958, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.