原著
保健所に於ける肢体不自由兒療育相談状況—附先天性股関節脱臼の早期治療
野島 元雄
1,2
1石川県小松保健所
2国立山中病院整形外科
pp.91-93
発行日 1956年11月15日
Published Date 1956/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201760
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緒論
先天性股関節脱臼,脊髄性及び脳性小児麻痺等を主とする肢体不自由児の療育については,児童福祉法(昭和22年)により,各都道府県に療育指定保健所が設置され,専門医により専門的見地より療育相談が行われ成果を挙げている。
私は昭和27年以来石川県における指定保健所たる小松保健所において,療育相談嘱託医として指尊を行つて来た。開設後年月の経過と共に受診者も増加し,最近世人の関心も高まつて来た。昭和30年1月より12月に至る1ヵ年間の利用受診状況,また特に先天性股関節脱臼(以下先股脱と略す)の早期発見早期療法の成果について併せ報告する。なお同所にては成人の身体障碍者の療育相談にも応じているので肢体不自由児療育相談対照を0〜15才までのものとして調査した。当保健所管内は小松市を中心とし,熊美郡を含み,白山連峯山間部,日本海沿岸域に渉る地域であり人口数は約12万である。
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