Japanese
English
特集 疫學観の進歩
医学的生態学としての疫学觀の発展
Development of the Epidemiology as Medical Ecology
ジヨンEゴルドン
1
,
宮入 正人
2
,
平山 雄
2
John E.Gordon
1
1米ハーバード大学疫学
2国立公衆衛生院疫学部
pp.1-8
発行日 1955年10月15日
Published Date 1955/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201602
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私は過去3カ月の間,日本の方々を廻って多くの講義をし,その中で疫学の原理を述べて参りましたが,日本に於ける最後の講義として,此処でお話するようにというお言葉でありましたので,私は標題にありますような考え方がどういう風に生まれて来たか,についてお話したいと思います。これは決して新しい考え方ではないのでありまして,その解釈には確かに新しいものがありますが,とにかく非常に長期間に亘つて発達してきた考え方であります。そこでまずこれらの考え方がどのようにして生まれて来たか,ということを申し上げたいと思います。
話を三つの部分に分けてお話したいと思いますが,私は疫学は公衆衞生の用いる科学的方法であると考えております。私がした講義の中では,その考え方をさらに進めて,生態学的という考えに迄推し進めたのであります。私は疫学は医学的生態学であると,考えております。さて三つに分け,一番目にその科学的方法の発達過程をお話したいと思います。二番目は,医学的生態学の考え方についてお話したいと思います。三番目には,どうして私にこの考えが非常に重要なものと思われて来たか,その過程についてお話して見たいと思います。いささか自敍伝めいて潜越ですが,それも話してほしいといわれましたので,後でそれに触れて見たいと思います。
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