保健所長の生活の記録
保健所活動の在り方に就いて
野瀨 善勝
1,2
1山口県立医科大学(公衆衞生学)
2山口県宇部保健所
pp.1-4
発行日 1955年9月15日
Published Date 1955/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201590
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I.緒言
最近の国民保健動向が端的に物語る如く,過去10カ年間に於ける保健所を中心とした公衆衞生活動の成果は,誠に顕著にして,保健所の将来に対する国民の期待も亦大である。他面,死亡率の激減に伴い,国民保健の様相も逐年趣を変え社会の公衆衞生的要求にも地域差が顕著となつて来た。
然し乍ら,衞生行政の末端組織体たる保健所の業務は広汎多岐に亘り,之を綜合して,地方の実情に即し住民の日常生活に結び付いた,真に国民から敬愛され,親しまれる運営をなすことは今日のところ余りにも困難が多い。
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