研究報告
漁村の生活実態調査
牧野 四郞
1
,
中牟田 重昌
1
1福岡県山門保健所
pp.50-53
発行日 1954年4月15日
Published Date 1954/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201375
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Ⅰ結言
現在の社会生活を見わたしてみて,最も非衛生的な生活を営んでいるものは,漁村の生活ではあるまいか。殊に福岡県下,有明海に面する漁村は,主として貝類(あさり貝,あか貝,まこ貝等)の採集を行つて生計を営んでおり,他の漁業が盛んになるにつれて,益々反比例的にさびれて行く傾向にある。経済状態が極めて悪く,生計が逼迫している漁村であつてみれば,当然非衛生的,非健康的なものであろう。吾々は,これら悪条件下にある管内漁村の生活状態を人口,生活環境,栄養問題等の見地より調査した次第である。
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