研究報告
結核の家族内感染調査について
篠崎 吉次
1
1川崎市中央保健所
pp.61-63
発行日 1953年12月15日
Published Date 1953/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201300
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
保健所に届出でられたり,集団検診や健康相談によつて発見された結核患者の家庭には,すべての結核患者を收容する隔離施設の余裕のない現在では,狭隘な家屋に放置されることによつて家族内感染が多く発生しているものと想像される。この家族内感染の実態と結核患者の居住する生活環境を明らかにすることは,結核の発病予防上,有意義なことと考える。又かかる実態を明確に把握することによつてはじめて徹底した療養指導も可能であると思う。私は以上の観点から当保健所の担当する管内の結核患者世帯を対象として,保健婦の訪問調査によつて得られた結核調査表を集計した結果2,3の知見を得たのでここに報告する。
Copyright © 1953, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.