研究報告
東京都城南地區學童弗素齒面塗布に依る齲蝕豫防效果
峯袈 裟友
1
,
笹原 廣喜
1
,
齋藤 忠雄
1
,
川上 慶吉
1
,
深澤 速男
1
,
田邊 明
2
1社團法人歯科衞生協會
2東京歯科大學微生物學教室
pp.35-39
発行日 1952年6月15日
Published Date 1952/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201057
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1.緒言
弗化物による齲蝕豫防法は大別して經口投與と局所歯面塗布に分けられる。經口投與に關しては食事への混入,錠劑の服用,及び上水道中への弗素投入がある。米國に於ては既に1945年に2〜3の都市に於て水道水,弗素投入が開始され現在では約100都市に實施されている。此れに關しては幾多の疑義もあるが米國に於ける成績では60%内外の齲蝕豫防效果のある事が發表されている。本邦に於ても本年2月1日より京都市山科地區に於て本格的弗素投入が開始された。
一方弗素歯面塗布に關しては1941年R. F. SognnassがRotについて實驗を行つたのが最初であり,翌1942年D. J. Cheyneが人歯面に塗布を行つた。以後米國に於てはKnutson,Armstrong,Bibby,Dean等を初め多くの人々により研究發表され,1947年弗素塗布に關するAmerican Standerd methodの決定を見,現在廣く一般に行われつつある。本邦に於ても京大の美濃口氏(1949)が初めて塗布を行いその效果のある事を報告している。又1949年には厚生省公衆衞生局長及び文部省初等中等教育局長より各都道府縣知事宛に,弗素塗布に關する指導要項が示達され,學校衞生會並びに各保健所等に於ては既に豫防歯科行政の一つとして行われつゝある。一方又東京歯科大學の米澤氏等は弗素塗布の改良法を發表し,その效果のある事を報告している。
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