研究報告
受胎調節の現状
小宮山 新一
1
,
小濱 泰子
1
,
飯島 玲子
1
1川崎市中央保健所
pp.128-130
発行日 1951年9月15日
Published Date 1951/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200918
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家族計畫の必要性は人口問題の面だけでなく,各家庭に於ける經濟的問題と關連し,當局者は勿論のこと各家庭に於ても最大の關心事となり,これが一層の普及と正しい指導は母子保健擔當者の當面する最も木きな仕事となつて來た。當保健所に於ても集團的普及と個人指導に重點をおいて居るが,これを一層強化するためその一資料として受胎調節の現状を調査した。
調査の對象は人口7938人,世帶1742戸を有する古市場地區を選んだ。當地區は有職者1640名中67.1%は工場勤務者にして,然も全體の47.8%は工場の現場作業の工員であり,地區平均1人當り生計費は3291圓となり殆んどのものが1戸建佳宅に居住する。工業都市としては中産階級とも云うべき地區である。調査方法は全世帶から臺帳により任意抽出法を用いて500世帶抽出し,保健婦の家庭訪門による特定用紙への面接聽取記入を行つた。更に昭和24年4月〜26年4月中に地區優性保護審査會に提出され中絶手術を受けた者全員に對し同樣訪問調査を行つた。
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