特集 第3回公衆衛生學會研究發表抄録
(1)最低生活基準の調査(生活物品に就いて),他
松野 正德
1
1慶慶大學
pp.313-378
発行日 1949年12月15日
Published Date 1949/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200563
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新憲法第25號に「全て國民は健康で文化的な最低限度の生活を營む權利を有する」と示されているのであるが此の最低限度の生活とは如何なる程度を具體的に示すものであるかを主に生活物品の數量的銃計的方面から調査を試みた。東京都内居住の5人世帯にして東京女子大學々生の家庭で今次の戰災を受けなかつたもの(A群),及び戰災を受けたもの(B群),海外引揚者世帯(C群)の各30計90世帯を選び,796種目の生活物品名を印刷せる書込式パンフレツトに記入せしめ之を集計した。從つて71640種目の物品の數量的關係を知ることが出來た。物品の數量單位を點數及び種數と定め各群のM,δ,m. M±m,Md. Mo. V. Mx. Mi等を調べM. Mo. Md. Mx. Mi等全てA>B>Cの關係を知ることを得た。又各群毎の度數分布曲線,Ogive Graph等によつてA. B群は極めて近似的傾向であるのに反しC群は相當異つた傾向を示すことがわかつた。點數及び種數の各群別のOgive GraphによればB群の下位はC群の上位に,B群の上位はA群の下位に夫々オーバーラツプしている事から作圖を新に作り補正OgiveGraphを作圖し物品保有の状況は全社會層を通じロヂツスチツク曲線を示すのではあるまいかと豫想した。A+B+C群の點數及種數のOgiveGraphを比較すると或る所迄は同様な傾向で發展するがその點からは互に異つた傾向を示して發達する。
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