特集 第2囘日本公衆衞生學會研究發表抄録
午後の部
(追加)
(14)のa 戰後熊本市學校生徒の寄生虫(特に囘虫)調査成績(第1報)
小栗 一好
1
,
小林 和夫
1
,
太田原 幸人
1
1熊本醫科大學衞生學教室
pp.142-143
発行日 1949年1月25日
Published Date 1949/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200402
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戰後,熊本醫大,衞生,細菌,藥理,病理の四教授連合して組織された熊本醫科大學寄生蟲病豫防對策研究會は熊本市衞生局保健課と協同して,約4萬の市内小學校兒童を對象として,寄生蟲撲滅の調査研究を開始したが,現在迄に得られた成績は次の如くである。即ち(1)檢便數 8407の中,囘蟲卵の檢出出來たもの5744で檢出率68.3%,(2)檢便成績を地域別,學校別に見れば市の中心地域は平均約62%,農村では90%に近く,郊外地域の學童ではその中間の率を示し,(3)市内小學校のみに就き調査票を以て學年別,性別に卵檢出率を檢討すると,學年別位の小範圍の年齢差では年齢的差異を示すに至らなかつたためか,有意の差異があるとは考えられない。又性別の差異も認められない。(4)市内に住居していて,自家菜園を作らないか,作つていても糞便肥料を使用せぬ家庭の子供に比べると,自家菜園を作つていて糞便肥料を使用する家庭の兒童では囘蟲卵檢出率が約10%近くも高率で,大體72-74%位を示している。
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