資料
1998年以降のわが国における自殺死亡の季節変動
山内 貴史
1
,
竹島 正
1
,
稲垣 正俊
1
1(独)国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所自殺予防総合対策センター
pp.574-577
発行日 2012年7月15日
Published Date 2012/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102479
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緒言
わが国における自殺死亡数は1998年に急増し,3万人を超えて以降その水準で推移し1),自殺死亡率は諸外国と比較しても高い水準にある2).よって,自殺予防の推進は,わが国が直面する重要な課題のひとつである.
これまで,わが国に限らず,季節,月,曜日,時刻などによって自殺死亡がどのように変動するかについて議論がなされてきた3~7).自殺の時間的分布はその背景にある社会・文化的要因により異なると考えられるとともに,そこにある程度の傾向が見出せるなら,それに基づいた自殺対策や啓発活動3),ひいては自殺関連の報道に注意を促す貴重な知見となると考えられる.
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