特集 基礎から学ぶ環境衛生
水道水の安全確保に関する現状と課題
片山 浩之
1
1東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻
pp.448-451
発行日 2011年6月15日
Published Date 2011/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102129
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水道の社会的効能
水道は,清浄で豊富低廉な水を供給するように法律で義務付けられている.そのため,必要な水量を満たすきれいな水源を確保し,浄水場において必要に応じて水処理を行い,各家庭に輸送する.水道料金は地域ごとにばらつきがあるが,ペットボトルの水1lはだいたい200円,水道水1m3は200円程度であることを考えると,水道水はペットボトルの約1/1000の価格で供給されている.
直接飲用や料理に使用するのみでなく,シャワーやお風呂などにおける沐浴や,目や傷口を洗う目的にも使用されており,清浄な水が常に使用可能であることのメリットは非常に大きい.以下では,主に水道水中の微生物に関する安全について解説する.
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