特集 基礎から学ぶ環境衛生
東京都の建築物衛生行政
木原 真隆
1
1東京都健康安全研究センター広域監視部建築物監視指導課ビル衛生検査係
pp.436-442
発行日 2011年6月15日
Published Date 2011/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102127
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東京都のビル衛生検査体制の変遷
昭和45年の建築物における衛生的環境の確保に関する法律(以下「建築物衛生法」という)制定に伴い,衛生局(現福祉保健局)は,昭和46年度から公衆衛生部環境衛生課に建築物係を設置するとともに,特定建築物の立入検査の専従組織として,ビル衛生検査班を発足させた.ビル衛生検査班は,当初,都内を5ブロックに分け,保健所等に分駐し,5班体制で検査に当たっていたが,昭和48年の建築物衛生法施行令改正(法制定時は,延べ面積8,000m2以上)により,対象が延べ面積5,000m2以上のビルに拡大されたため,所管施設の増加に対応し,昭和49年度からは6班体制となった.その後,昭和51年に対象が延べ面積3,000m2以上となったが,昭和58年4月1日には,特別区内にある延べ面積5,000m2以下の特定建築物については,特定建築物の監視指導業務が特別区長に委任された.
平成2年8月の組織改正により,ビル衛生検査班は,広域かつ高度・専門的な監視指導を実施する機関として新たに創設された食品環境指導センター建築物衛生課に集中化され,分駐が廃止された.平成12年4月1日からは,特別区内にある延べ面積10,000m2以下の特定建築物について,監視指導業務が特別区に事務移譲されている.
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