特集 基礎から学ぶ食品衛生
残留農薬・残留動物用医薬品
米谷 民雄
1,2
1静岡県立大学食品栄養科学部
2静岡県立大学大学院生活健康科学研究科
pp.371-375
発行日 2011年5月15日
Published Date 2011/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102104
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農薬と動物用医薬品の種類と用途
1.農薬の種類と用途
農薬とは,農薬取締法第一条の二で,「農作物(樹木及び農林産物を含む.以下「農作物等」という)を害する菌,線虫,だに,昆虫,ねずみその他の動植物又はウイルス(以下「病害虫」と総称する)の防除に用いられる殺菌剤,殺虫剤その他の薬剤(その薬剤を原料又は材料として使用した資材で当該防除に用いられるもののうち政令で定めるものを含む)及び農作物等の生理機能の増進又は抑制に用いられる成長促進剤,発芽抑制剤その他の薬剤をいう」と定義されている.
除草剤が明記されていないが,上記条文中で「その他の動植物(雑草も含まれる)の防除に用いられるその他の薬剤」の中で規定されている.防除の目的で使用される微生物を利用した農薬や天敵も農薬扱い(生物農薬)であるが,蚊,ハエ,ゴキブリ等の衛生害虫を防除する薬剤は目的が異なるため,農薬には含まれない.
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