特集 再考:HIV/AIDS予防対策
扉
pp.901
発行日 2010年11月15日
Published Date 2010/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101939
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世界エイズデーが近づいています.1988年に世界保健機関(WHO)が世界エイズデーを12月1日と定めてから22年目になります.HIV感染者/AIDS患者に対する予防対策や治療体制,社会的支援,さらにHIV感染者やAIDS患者も共に生きる社会の実現ができたのか,確認してみる大切な日であります.わが国のHIV/AIDS対策は血液製剤による薬害として始まりました.それに対する法律は社会防衛的色彩の強いものでありました.HIV/AIDS対策は当初は薬害問題,感染症対策のどちらに焦点を定めるのか,わかりにくいものとして始まりました.
わが国のHIV/AIDS予防対策は,当事者団体,医療関係者,民間の支援団体が当初から先導して進められてきたように思われます.近年,抗HIV薬が登場したことにより,HIV感染者/AIDS患者を取り巻く状況が大きく変化し,就労・生活支援や長期の療養支援も重要となってきています.そのためにはHIV感染者/AIDS患者に対する社会の理解を深めることが,これまでよりも大切になっています.
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