特集 狂犬病・デング熱・マラリア・コクシジオイデス症―海外で罹る危険性のある感染症
扉
pp.547
発行日 2007年7月15日
Published Date 2007/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101095
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
2006年11月に2例の狂犬病が相次いで報告されました.いずれもフィリピンにおいて犬に咬まれたことが原因であり,咬傷後,適切なワクチンの接種を受けていれば,発症を防げたと推測されました.
この例のように現在日本には存在せず,予防法や危険因子に曝露後の対応方法が一般市民に限らず保健衛生の専門家にも知られていない感染症が,世界には数多く存在しています.今回の患者発生があるまで,狂犬病が世界の数多くの国,地域で感染の危険性があることは知られていなかったと思われ,また米国の一部の地域がペストの常在流行地であるといったことも知られていないと思われます.さらに国内では感染の危険がないマラリアやデング熱,コクシジオイデス症の国内での患者発生が,感染症発生動向調査で報告されています.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.