特集 新医師臨床研修―「地域保健・医療」研修の使命
「地域保健・医療」研修の理念と課題
徳永 力雄
1
1関西医科大学衛生学
pp.738-741
発行日 2003年10月1日
Published Date 2003/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101002
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現行の臨床研修制度には,いろいろな課題があり抜本的な改善が望まれていた.特に,1990年の厚生労働省医療関係者審議会医師臨床研修部会や1991年以降の日本医師会からの報告,1994年の日本学術会議の意見書等は,新しい臨床研修の方向を示したもので,臨床研修の必修化による充実に向けた議論を喚起した.
その後厚生労働省に対して,文部科学省や大学附属病院,臨床研修指定病院,衛生学・公衆衛生学はじめの関係学会や団体が,それぞれの立場から提案等を行ってきた.その結果,2000年12月に医師法第16条が改正され,さらに「地域保健・医療」が小児科,産婦人科,精神科と共に「必修研修科目」に位置づけられた.これは時代の必然的な流れとはいえ,まさに歴史的な意味を持つものである.
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