特別寄稿
ヘルスリサーチ・ワークショップの企画参加体験記―分野を越えた出会いと学びの場を
中村 安秀
1
,
平井 愛山
2
,
福原 俊一
3
,
今井 博久
4
,
川越 博美
5
,
菅原 琢磨
6
,
中島 和江
7
,
中村 洋
8
1大阪大学大学院人間科学研究科
2千葉県立東金病院
3京都大学大学院医学研究科
4旭川医科大学医学部医学科
5聖路加看護大学看護実践開発研究センター
6国際医療福祉大学医療福祉学部
7大阪大学医学部附属病院中央クオリティマネジメント部
8慶應義塾大学大学院ビジネススクール
pp.569-572
発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100767
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ヘルスリサーチ・ワークショップの企画に至るまで
保健医療を取り巻く社会環境は,国内外で大きな変革のときを迎えている.急激に変化していく社会の中で,当然のことながら保健医療も大きな変革の渦に巻き込まれている.このようなパラダイムシフトの時期に,変革していく医療を支えるためには,ヘルスリサーチの基盤がしっかりしている必要がある.まだ発展途上にあると言われている日本のヘルスリサーチに関する人材を育成するためには,いろいろな分野の専門家が交流し切磋琢磨する「出会いと学びの場」が必要だろうと考えた.
世話人による準備会議を重ねる中で,「出会いと学び」をキーワードにすることが確認され,参加要件を「将来性ある若手研究者または実務担当者」とし,自分で若手と位置づけている場合も考慮し,年齢は不問とした.参加対象者は,ヘルスリサーチ分野(経済学,社会学,人類学,疫学など),保健医療分野(医師,コメディカルなど),そして行政分野から,広く参加者を募ることにした.また,共通言語は日本語であるが,国籍は問わないことになった.「出会いと学び」を効果的に実践するために,1泊2日で「同じ釜の飯」を食べながら,「あの機関には,こんな仕事をしている人がいる」といったことを互いに共有できるように,プログラムの編成などを行った.
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