特集 医療制度改革と疾病予防活動
イギリスの医療制度改革―その歩みと到達地平
多田羅 浩三
1
1放送大学
pp.856-860
発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100676
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改革の歩み
イギリスの人々の医療を担う制度は,19世紀中葉における医薬分業体制の確立,および1911年の国民保険法の制定,1948年の国民保健サービスの創設,1974年の国民保健サービス機構改革という,時代を画する改革の歩みを経て,「地域主義」の理念に立って,大きな実績が積まれてきた.しかし結果として,実績が大きければ大きいほど,医療の流れに深刻な停滞が生まれることになり,1990年の法律によって「内部市場」の論理が導入され,イギリスの医療制度に,大きな展開がみられることになった.
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