連載 全国いきいき事例ファイル・12 [最終回]
事例からの学び―「全国いきいき公衆衛生の会」の15年
森岡 聖次
1
,
金子 仁子
2
1和歌山県田辺保健所
2慶應義塾大学看護医療学部看護学科
pp.573-575
発行日 2004年7月1日
Published Date 2004/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100433
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昨年8月の第1回から前号まで,11回にわたって事例から学ぶいきいきとした公衆衛生活動を紹介してきた.事例は,やや西日本に多かったが,岩手県1)から沖縄県2)まで日本を縦断して取り上げることができ,現場で奮闘されている読者の応援事例になったことと確信している.
「全国いきいき公衆衛生の会」の歩み
「全国いきいき公衆衛生の会」が設立されてから15年以上が経過している.今でも,セミナーと公衆衛生学会時の自由集会には,多くの人が集まっている.事例から学ぶこと,これは会設立以来の伝統でもあり,かつて1989年には事例集3)も刊行されている(資料)(すでに絶版).この本では,保健所の機能という側面に注目して,“保健所の10の機能”を明らかにした(表).それまでの事例報告は,単に事例が物語風に述べられているだけのものが多かったが,この本では事例を横断的に分析し,これらの10の機能を明らかにしたということが重要であった.幅広い公衆衛生活動の中から,この解明が,ひいては地域保健法の中に生かされたのではないかと考えるのは,筆者らだけではあるまい.
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