視点
新医師臨床研修「地域保健・医療」と保健所の役割
嶋村 清志
1
1滋賀県高島保健所
pp.340-341
発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100300
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医師法等の一部改正を受けて始まった新医師臨床研修制度では,1か月以上の「地域保健・医療」研修を必修科目としている.この制度では,実地訓練を中心に一貫した計画性のある成人教育によって,全人的に診療できる基本的能力を習得するねらいがある.地域保健では,保健所長だけでなく,獣医師や薬剤師,保健師など,コメディカルの指導のもと,精神対応や家庭訪問,感染症・食中毒など公衆衛生の第一線の現場を体験することが重要で,研修医の社会科学的な力量の成熟が求められる.
当所では,関係機関と調整し,1か月単位のプログラムを1年分作成した上で,充実した指導体制がとれるように,毎月1名延べ7名の研修医を受け入れた.
本稿では,当所独自の取り組みを紹介し,この研修のあり方について考えてみたい.
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