特集 産む人と家族の選択肢を増やす 「女性のための妊娠・出産のガイドライン」臨床での活用
Q6 出産時に,赤ちゃんが通常とは異なる向きで進んでいる場合に,通常の向きに促すために産婦さんが四つ這いになることはすすめられますか?
竹下 舞
1
1京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻
pp.224-227
発行日 2025年6月25日
Published Date 2025/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134781680790030224
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Answer
分娩期に胎児が後方後頭位になった場合,胎児のwell-beingに問題がなければ,産婦さんへ四つ這いになることを提案します。四つ這いになることで,前方後頭位になる割合を高め,腰痛を軽減する可能性が示されています。
実施の際,助産師は産婦さんに四つ這いの姿勢が回旋を改善させる可能性を伝え,個々の産婦さんの価値観と希望に基づいて実施を検討ましょう。四つ這いの姿勢を取る場合は,枕やクッションなどを用いて安楽に姿勢を保持できるようにします。また助産師は,四つ這いの姿勢を取っている間も胎児心拍モニタリングの所見でwell-beingであることを確認し,well-beingを確認できない場合は産婦さんに姿勢を変える必要性とその理由を伝えることが必要です。

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