特集 トラブルの解きほぐし方と立て直し方
【Case 7】入浴後の車椅子移乗を巡るトラブル—ケア方法の変更は“いつ・どう伝えるか”が肝心
豊田 好美
1
1横浜市旭区医師会 旭訪問看護リハビリステーション
pp.454-455
発行日 2025年11月15日
Published Date 2025/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134170450300060454
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トラブルの概要
「大変なら年寄りの看護師じゃなくて、もっと若い人を連れてくればいいじゃない‼」
これは私が40代前半の頃、ご利用者さんであるAさんに言われた言葉です。Aさんは事故で頸椎損傷を負い、ベッド⇔トイレ⇔お風呂のリフト移動ができるように自宅を改装されていました。援助者に対してキツイ話し方をするため、訪問中はピリピリとした緊張感がありました。ヘルパーさんとの入浴ケア後にAさんは車椅子に移るのですが、移乗はリフトを使用せず2人介助での実施が長年の習慣になっていました。弛緩性麻痺があり不安定なAさんは、掴む場所を痛がったり、位置が定まらず何度も座り直したりするので、担当看護師は皆、腰痛や精神的な負担を感じていました。
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