症例ライブラリー 緊急手術,急患の気道確保
巻頭言
谷 真規子
1
1岡山大学学術研究院医歯薬学域 麻酔・蘇生学
pp.853
発行日 2026年9月1日
Published Date 2026/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134088360330090853
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- 文献概要
麻酔科医にとって,気道確保困難への対応はきわめて重要な技能である。予定手術ならば計画的対応が可能であるが,急患になると,患者状態の不安定性に,時間的制約や人的・物的資源の不足が加わり,標準化されたアルゴリズムだけでは通用しない場面が出てくる。「十分な準備ができないまま,その時点で最善と考える手段(プランA)を選択する」ことを余儀なくされ,それがうまくいかなければ素早く次へ進まなければならない。このような試行錯誤の経験は,各自で振り返りはしても,思考過程や判断の根拠が言語化されてほかの麻酔科医に共有される機会は限られている。
そのような臨床現場の現実を踏まえ,本症例ライブラリーでは,よくあるわけではないが,いざ直面したら判断に悩むであろう症例を取り上げる。各執筆者には,限られた条件下でどのようにリスクを評価し戦略を立てるか,思考過程を具体的に示していただいた。
読者の多くはすでに自身の戦略をもっているだろうが,本企画がその戦略に新たな視点を加え,「プランB」を拡張する一助となることを期待する。
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