症例ライブラリー 導入方法に迷う症例
門前払いを食らう:予期しない開口障害
西和田 忠
1
,
川口 昌彦
1
Tadashi NISHIWADA
1
,
Masahiko KAWAGUCHI
1
1奈良県立医科大学 麻酔科学教室
キーワード:
咀嚼筋腱腱膜過形成症
,
masticatory muscle tendon-aponeurosis hyperplasia
,
MMTAH
,
開口障害
,
気道管理
,
気管支鏡ガイド下気管挿管
Keyword:
咀嚼筋腱腱膜過形成症
,
masticatory muscle tendon-aponeurosis hyperplasia
,
MMTAH
,
開口障害
,
気道管理
,
気管支鏡ガイド下気管挿管
pp.270-273
発行日 2026年3月1日
Published Date 2026/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134088360330030270
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■症例
46歳の女性。身長162cm,体重71kg(BMI 27)。重い荷物を持ち上げようとした際に強い腰痛と右下肢痛を自覚し,整形外科を受診した。腰椎椎間板ヘルニアと診断され,保存療法が行われたが筋力低下と歩行障害が出現したため,経皮的内視鏡下椎間板摘出術が予定された。特記すべき既往なし。術前診察では開口2.5横指,後屈に問題なく動揺歯もなかった。
全静脈麻酔(TIVA)で導入・維持する方針とし,内径7.0mmスパイラル気管チューブを準備した。前酸素化後,プロポフォール目標濃度調節静注(TCI)4μg/mL,レミフェンタニル1.0mg/hrを開始した。麻酔導入後,マスク換気用のバッグがやや重くなったが,ロクロニウム50mgを投与したところマスク換気は可能となった。脳波モニターで十分な麻酔深度が得られたことを確認し,気管挿管を試みた。
まず開口を試みたが,口がまったく開かなかった(1横指程度)。いったん気管挿管手技を中止し,ロクロニウムを20mg追加投与した。マスク換気を継続後,再度挿管を試みたが開口量は1横指のままであった。
さて,あなたならどうする?

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