- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
近年,世界的に人口の高齢化が進み,リハビリテーションのニーズと重要性は今後ますます増加が見込まれる.WHOはリハビリテーションを提供するための保健システムの強化を目指し,2017年にRehabilitation 2030を発表した.世界作業療法士連盟(World Federation of Occupational Therapists:WFOT)は,WHOの方針に賛同するとともに,WFOTは加盟協会が100以上に増えている今もなお,多くの人々が作業療法サービスを利用できない状況であることに着目し,「人権としてリハビリテーションにアクセスする平等な機会を提供する」と,2019年に世界の作業療法士に向けて声明文「Occupational Therapy and Rehabilitation」1),「Occupational Therapy and Human Rights」2)を発出した.また,ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(Universal Health Coverage:UHC)は,「すべての人が適切な予防,治療,リハビリテーション等の保健医療サービスを,必要なときに支払い可能な費用で受けられる状態」3)を意味し,Rehabilitation 2030ではUHCを達成するためのリハビリテーションの重要性を強調している.作業療法士を含むリハビリテーション専門職の存在意義やその役割へのニーズは高まっており,国際社会で作業療法は,近年,重要な変革の局面にあると考えられる.本稿では,過去10年間における世界の作業療法および日本の作業療法の国際化の発展について,WFOTを中心とした国際動向を整理し,今後の日本のグローバル化への示唆を得ることを目的とする.

Copyright © 2026, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.

