Japanese
English
資 料
血液内科病棟看護師の血液がん患者に対する緩和ケアの体験
Experience of Palliative Care for Blood Cancer Patients by a Hematology Ward Nurse
飯野 裕佳子
1
,
若林 真紀子
2
Yukako Iino
1
,
Makiko Wakabayashi
2
1独立行政法人国立病院機構東京医療センター
2独立行政法人国立病院機構横浜医療センター
キーワード:
血液造血器腫瘍,緩和ケア,がん看護,hematopoietic malignancies
,
palliative care
,
cancer nursing
Keyword:
血液造血器腫瘍,緩和ケア,がん看護,hematopoietic malignancies
,
palliative care
,
cancer nursing
pp.67-71
発行日 2024年12月31日
Published Date 2024/12/31
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
Ⅰ.はじめに
この10年で抗がん剤の開発など血液・造血器腫瘍疾患をもつ患者(以下,血液がん患者とする)の治療とその支持療法が飛躍的に進歩し,病気の治癒・治療中の症状緩和に改善をもたらしている1).血液がんの治療の主軸は抗がん剤治療である.血液がんは基本的に全身疾患であるため,局所治療(手術療法,放射線療法)が選択される病状は限定される.血液がんの場合は抗がん剤による治療効果が高いためほかの悪性腫瘍に比べて強力な治療を行うことが特徴である2).そのため,通院での治療が一般的となりつつある固形腫瘍とは異なり,一定期間の入院および社会活動の制限が余儀なくされる場合がある.入院中は抗がん剤を長期投与するため,骨髄機能抑制(貧血,出血傾向,易感染状態)をきたす.感染予防のために安静度や面会,食事内容も厳しく管理され,特殊下での生活が長期間続く3).これは,本人のみならず家族を含め,仕事や家庭における役割の変化をもたらす.
多くの人々は,がんと診断されたらすぐに死を想起し医師に指示された治療をしなければ死ぬかもしれないという恐怖に見舞われる.とくに血液がんでは実際に即座に治療を開始する必要のある場合が多い4).そのため,心の準備もできないまま治療や療養が始まる.患者にとっては十分に理解できない状況で治療や療養が開始となり,心理的負担も大きい.
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