特集 すべての整形外科医のための 骨軟部腫瘍の知識と腫瘍整形外科学
緒言
川井 章
1
Akira KAWAI
1
1国立がん研究センター中央病院骨軟部腫瘍・リハビリテーション科
pp.211
発行日 2026年3月25日
Published Date 2026/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.055704330610030211
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骨軟部腫瘍には原発性骨軟部腫瘍と転移性骨軟部腫瘍があり,原発性腫瘍は稀な疾患である一方,転移性腫瘍は非常に数が多く,その発生部位,病態も多岐にわたる.一方,近年のがん治療の進歩に伴い,がんを有したまま生活する患者数は増加の一途をたどっており,がん患者の運動器の問題に取り組む腫瘍整形外科学(onco-orthopaedics)は,整形外科全体として取り組むべき重要な課題となっている.本特集の前半では,これら21世紀前半の骨軟部腫瘍を取り巻く諸課題について,各分野のエキスパートの先生方にご執筆いただいた.
小倉浩一先生には,全国がん登録および全国骨・軟部腫瘍登録のデータを用いて,日本における骨腫瘍の疫学に関して概説いただいた.今西淳悟先生には,近年重要性が増している腫瘍整形外科学に関して,その誕生の背景と,超高齢社会におけるがん診療の新たな展開について解説いただいた.大鹿周佐先生には,整形外科の重要な治療対象である転移性骨腫瘍に関して,がん治療の進歩に伴う病態の変化と,その治療法に関して解説いただいた.遠藤 誠先生には,21世紀最初の25年間における軟部肉腫薬物療法の進歩に関して概説いただくとともに,竹中 聡先生には,少子高齢化が進む2050年を見据えた骨軟部腫瘍診療体制のあり方について論考いただいた.

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