増大号特集 あなたの整形外科診療が変わる 差がつく画像診断技術—単純X線からAIまで
column
私が整形外科医から言われたこと
常陸 真
1
1竹田綜合病院放射線科
pp.449
発行日 2025年5月25日
Published Date 2025/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.055704330600050449
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私が放射線科医として働き始めて数年,専門医になる前に,大変お世話になっていた整形外科の先生に「関節は俺たちのほうがわかっているんだから,お前らはそれ以外を読影してくれればいい」と言われたことがある.私が真剣に骨軟部領域の画像診断を勉強しようと思ったきっかけの1つだった.若いなりにも悔しかったのである.絶対にこちらの意見を参考にしてもらえるようになろうと努力したことを,今でも覚えている.
またそれから何年も経過し,ある程度仕事ができるようになった頃に,同じ先生から「こんなのはお前にしかわからない.お前だけわかっても意味がないよ」とも言われた.読影能力が上がったことを実感できたとともに,誰が見てもわかりやすい画像を提供する必要があることを知り,撮像断面や撮像条件の工夫,最適化が必要であることを学んだ.
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