今月の特集1 亜鉛と銅
扉
山田 俊幸
1
1自治医科大学臨床検査医学
pp.207
発行日 2025年3月15日
Published Date 2025/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048514200690030207
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
微量金属の亜鉛と銅を特集します.一般的な臨床化学検査に比べるとその測定頻度は低いため,日常的にあまり意識されてない方も多いのではないでしょうか.本特集では,まず亜鉛と銅の生理学的,臨床的意義をオーバービューしていただきました.亜鉛と銅の生命活動における重要性が改めて認識されます.臨床的意義については,それらの欠乏症ならびに関連した疾患の臨床像,補充の重要性についてコンパクトに解説されています.次に,手術の術後管理をはじめとして,外科領域ではこの検査がどのように活用されているかという検査現場の目的意識となる解説をいただきました.また,精神科疾患との関わりも大変興味深い内容です.感染症での意義では,特に新型コロナ感染症において亜鉛の意義が話題になりました.最後に,測定の現状と銅欠乏症における独特な血液細胞の形態変化を確認していただけたらと思います.

Copyright © 2025, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.