今月の臨床 一刀両断! 良性疾患の手術適応—妊孕性と症状の患者ニーズに応える
子宮
子宮内膜ポリープの治療戦略と妊孕性への影響
丸山 正統
1
1丸山記念総合病院
キーワード:
子宮内膜ポリープ
,
不妊治療
,
子宮鏡手術
Keyword:
子宮内膜ポリープ
,
不妊治療
,
子宮鏡手術
pp.884-889
発行日 2025年10月10日
Published Date 2025/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698650790100884
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●子宮内膜ポリープは不正性器出血や不妊症の原因となる.人工授精や体外受精ではポリープ切除後に妊娠率が向上することが報告されているため,挙児希望がある場合は治療が必要となる.
●対処法として,子宮鏡下手術,経過観察,ホルモン療法がある.経過観察中に小さなポリープは消失することがあり,症状がなければ経過観察も可である.ホルモン療法では根治は難しく,外科的手術までの待機的な意味はあるが,効果は限定的である.
●盲目的なD&Cは組織の取り残しがあるため推奨されず,また,悪性を否定するためにも子宮鏡手術(電気メス,子宮鏡下モルセレーターなど)が推奨される.

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