今月の臨床 月経困難症と子宮内膜症―病態・管理法の最新知見
子宮内膜症の治療方針決定のための診断プロセス
内診と超音波検査による重症度診断
可世木 華子
1
,
市川 雅男
2
1日本医科大学千葉北総病院女性診療科・産科
2日本医科大学付属病院女性診療科・産科
キーワード:
内診
,
経腟超音波検査
,
子宮内膜症術前検査
,
深部子宮内膜症
,
子宮内膜症の重症度診断
Keyword:
内診
,
経腟超音波検査
,
子宮内膜症術前検査
,
深部子宮内膜症
,
子宮内膜症の重症度診断
pp.617-623
発行日 2025年7月10日
Published Date 2025/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698650790070617
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●子宮内膜症は病態が多様で,症状の程度と病変の広がりが一致しないため,診断に苦慮することが多い.多くの医療者が非侵襲的で簡便な検査法を用いて,かつ,正確な診断を行うことが重要と考える.
●近年,画像検査や超音波検査の発達が目覚ましいが,婦人科的内診は骨盤内の異常を評価する基本的かつ重要な診断手法であり,見るべきポイントを押さえて診療していくことで多くの情報を享受できる.
●子宮内膜症の診断においては,受診に至るまでの経過や背景についての問診に,画像検査と詳細な内診所見や超音波検査を加えて総合的に診ることで,患者にとってよりよい治療を提供できる.

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