Japanese
English
臨床報告
子宮全摘術後に生じた子宮広間膜裂孔ヘルニアの1例
A case of hernia through a defect in the broad ligament of the uterus that occurred after total hysterectomy
武山 大輔
1
,
中村 篤司
1
,
原田 ジェームス統
1
,
中鉢 誠司
1
Daisuke TAKEYAMA
1
1栗原市立栗原中央病院外科
キーワード:
子宮広間膜裂孔ヘルニア
,
子宮全摘
,
絞扼性小腸閉塞
,
内ヘルニア
,
卵巣堤索
Keyword:
子宮広間膜裂孔ヘルニア
,
子宮全摘
,
絞扼性小腸閉塞
,
内ヘルニア
,
卵巣堤索
pp.749-752
発行日 2025年6月20日
Published Date 2025/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698570800060749
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要旨
症例は66歳,女性.子宮筋腫に対して子宮全摘術の既往歴があった.突然の腹痛が出現したため当院を受診し,腹部造影CT検査で骨盤内に造影効果の減弱を伴った小腸のclosed loopを認めた.線維性索状物による絞扼性小腸閉塞を疑い,緊急手術を施行した.卵巣は温存されており,右卵巣提索の背側の子宮広間膜に3 cm大の欠損孔を認め,子宮広間膜裂孔ヘルニアによる絞扼性小腸閉塞と診断した.絞扼小腸は壊死が疑われたため,切除し吻合した.欠損孔は縫合閉鎖した.子宮全摘後の子宮広間膜裂孔ヘルニアはきわめて稀であり,文献的考察を加えて報告する.

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