巻頭言
沖縄の医療課題に向き合い,未来を切り拓く覚悟
山田 尚基
1
1琉球大学病院リハビリテーション科
pp.879
発行日 2026年9月10日
Published Date 2026/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698220540090879
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紺碧の海に抱かれた沖縄県は,かつて世界に冠たる長寿地域として注目を集めた.しかし近年,中壮年層における脳血管障害,糖尿病,肥満を背景とした生活習慣病の増加—いわゆる「沖縄クライシス」—は,本県のリハビリテーション医療が直面する臨床的・社会的課題の核心を成している.高齢化率は現時点で全国平均を下回るものの,令和2(2020)年を基準とした65歳以上人口の伸び率は全国の1.08倍に対し本県は1.41倍と推計され,今後の進行速度は全国でも突出して高い.
私事ながら,本県に赴任して2年目を迎えた.亜熱帯の風土と人々の温もりに包まれて駆け抜けた1年余りは,リハビリテーション医療観を根底から揺さぶられる歳月であった.日々の診療を通じ,東京では当たり前であったリハビリテーション医療も,それを担う人材や教育者が集う医学講座も,沖縄では大幅に足りていない現実に直面した.これは本県が最優先で取り組むべき喫緊の課題である.解決には,人材確保と診療体制を両輪として推進する必要がある.
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