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特集 Igスーパーファミリー:機能と病態
Ⅳ.上皮形成に関わるIgSF
血管機能をコントロールするIgSFであるPECAMの多面的役割
The multifaceted roles of PECAM, an IgSF molecule regulating vascular function
北爪 しのぶ
1
Kitazume Shinobu
1
1福島県立医科大学保健科学部臨床検査学科
キーワード:
血管内皮細胞
,
ホモフィリック相互作用
,
シア・ストレス
,
血管新生
,
糖鎖
Keyword:
血管内皮細胞
,
ホモフィリック相互作用
,
シア・ストレス
,
血管新生
,
糖鎖
pp.170-172
発行日 2026年4月15日
Published Date 2026/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.037095310770020170
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PECAM(platelet endothelial cell adhesion molecule)は免疫グロブリンスーパーファミリー(immunoglobulin superfamily;IgSF)に属する受容体タンパク質として血小板で初めて同定された分子である。細胞質内に免疫受容体チロシン抑制モチーフ(immunoreceptor tyrosine-based inhibitor motif;ITIM)を持つ。血小板において,免疫受容体チロシン活性化モチーフ(immunoreceptor tyrosine-based activation motif;ITAM)を持つコラーゲン受容体GPVIを介した血小板の活性化シグナルを抑制する機能が見いだされてきた。このような背景から,PECAMは長らく血小板の活性化および血栓形成の主要な抑制因子として広く受け入れられてきた。
その後,血管内皮細胞にも多く発現することが明らかになり,ホモフィリックな相互作用を介して血流によって生じるシア・ストレス(せん断応力)の感知,血管透過性の調節,腫瘍血管新生への関与など多面的な役割が見いだされている。更に,PECAMに結合する糖鎖がホモフィリックな相互作用に不可欠な役割を担うことも明らかになってきた。本稿では,特に血管内皮細胞におけるPECAMの新しい知見を中心に紹介する。

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