Japanese
English
特集 関わり合う脳
Ⅳ.社会性を進化する脳
求愛歌の好みの進化を支える神経機構
Exploring the neural mechanism underlying evolution of song preference
石川 由希
1
,
大橋 拓朗
1
,
上川内 あづさ
1
Ishikawa Yuki
1
,
Ohashi S. Takuro
1
,
Kamikouchi Azusa
1
1名古屋大学大学院理学研究科
キーワード:
求愛歌
,
音響コミュニケーション
,
神経回路
,
聴覚
,
昆虫
Keyword:
求愛歌
,
音響コミュニケーション
,
神経回路
,
聴覚
,
昆虫
pp.72-77
発行日 2025年2月15日
Published Date 2025/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.037095310760010072
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ポップソングのヒットチャートには,今も昔も恋や愛を歌うラブソングがずらりと並んでいる。しかし,愛を歌うのはなにもヒトだけではない。鳥や昆虫なども歌を歌い,異性に求愛する。動物が奏でる歌は様々であるが,数少ない共通項の一つが“他種とは異なる種固有の特徴を持つ”ことである。歌の聞き手は多様な歌のなかから同種の歌を識別し,その歌い手を交配の相手として選ぶ。つまり,求愛歌への好みは種ごとに多様化しており,同種の歌と一致するように進化するのである。では,求愛歌の好みの進化はどのような神経機構で実現されるのだろうか? 本稿では,ショウジョウバエでみられる求愛歌の好みの進化に関して,最近の筆者らの研究成果1)を中心に紹介する。
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