予防と臨床のはざまで
日本総合健診医学会データヘルス研修会
福田 洋
1
1順天堂大学大学院医学研究科先端予防医学・健康情報学講座
pp.1030
発行日 2025年11月15日
Published Date 2025/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.036851870890111030
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7月12日(日)に日本総合健診医学会データヘルス研修会が都内で行われました。この研修会は、総合健診を行う健診機関や健康保険組合に対し、データヘルスの最新情報やコラボヘルス推進の工夫、健診機関などの良好実践を共有することを目的として毎年開催しています。
基調講演として古井祐司氏(東京大学未来ビジョン研究センター)より「データヘルス計画の進捗とEBPM(Evidence Based Policy Making)を踏まえた発展」というテーマでご講演いただきました。古井氏は、国際情勢の変化と日本の政策転換に焦点を当て、特に「骨太方針2025」で「Well-being」が政策評価の多面的な軸として示されたことで、複合的な社会課題に分野横断的に取り組むことが可能になると述べられました。また、長寿社会の課題が「死亡率の低減」から「健康寿命の延伸」へと転換しており、データヘルスが予防・健康づくりのプラットホームとして活用されるべきだと強調されました。最後にEBPMで目指す標準予防の構築が重要であるとお話しいただきました。
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