ワンポイントアドバイス
医療安全におけるノンテクニカルスキル—コミュニケーションの視点から
山口 育子
1
1認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML
pp.448-449
発行日 2026年4月1日
Published Date 2026/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.030126110540040448
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患者と医療者の協働を目指してきた35年間
認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML〔コムル(以下,COML)〕は,患者の自立と主体的な医療への参加を目指し,1990年に活動をスタートしました.当時,患者には情報が閉ざされていた時代だったため,多くの患者は“受け身”で“お任せ”の姿勢でした.COMLでは,そのような患者たちに「本当にそれでよいのですか?」と疑問を投げかけることからスタートしました.病気は,時に命や人生をも左右します.そんな大切なことをいくら専門家といえども全てお任せでよいのだろうか.もっと主体的に医療に参加し,私たち患者一人一人が「いのちの主人公」「からだの責任者」としての自覚を持った「賢い患者になりましょう」と呼びかけて活動を始めました.
さらに,35年間の活動のなかで貫いてきた信念が,患者と医療者は対立する立場ではないということです.本来,患者と医療者は同じ目標に向かって二人三脚で歩む関係性のはず.そこで,「対立ではなく協働しよう」と呼びかけてきました.「協働」とは「同じ目標に向かって歩む立場の異なる者同士が,互いの役割を果たし合う」という意味が込められています.それを知って以来,“協働”にこだわっています.患者も自分にできる努力をし,積極的に医療に参加しながら治療を受けていく必要があります.その実現のためには,患者と医療者のコミュニケーションが何よりも必要と,医療現場におけるより良いコミュニケーションの構築を活動の主眼に置いてきたのです.
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