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輸血検査に影響を及ぼす新しい抗体医薬品 抗CD47抗体
丸本 宗正
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1アイ・エル・ジャパン株式会社 輸血・移植事業本部 学術企画部
pp.326-331
発行日 2025年3月1日
Published Date 2025/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.030126110530030326
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はじめに
近年,新しい抗腫瘍薬剤として抗CD47抗体医薬品が注目を浴びています.この医薬品は,現在日本国内において未承認医薬品となっていますが世界各国において血液腫瘍のみならず固形腫瘍を中心とした治験が数多く行われており,その効果とともに広く注目を浴びています.しかしながら,この医薬品の対象となるCD47抗原は赤血球膜上に多数存在することから,投与された抗体医薬品と強く反応するため輸血前検査においてさまざまな問題が発生することが報告されています1-3).
現在,日本国内においても治験が進められていることもあり,この抗CD47抗体医薬品の特徴や問題点およびその対策について海外での報告をもとに記述します.
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