画像診断 37巻3号 (2017年2月)

特集 基礎からきちんと学ぼう,胎児・新生児の画像診断

序説 相田 典子

胎児MRI overview 北見 昌広
  • 文献概要を表示

胎児MRIは患児の診断に役立つだけでなく,胎児治療や分娩管理,両親へのカウンセリングに有益な情報をもたらす.しかし,胎児MRIは超音波検査を補う2nd-lineであり,実際の適応決定について検討した画像診断ガイドラインの2016年版の新clinicalquestion 130「胎児MRはどのような場合に推奨されるか?」の内容をここで紹介する.

  • 文献概要を表示

新生児は被ばくなどの侵襲に最も感受性が高く,正常像・好発疾患も年長児とは大きく異なる.これらをよく踏まえて,画像検査の適応をよく判断し,適切な検査法を厳選し,できるだけ低侵襲かつ安全に心がけて,新生児に適した画像検査を行い,診断に当たることが重要である.

新生児HIE(仮死)の臨床 柴崎 淳
  • 文献概要を表示

新生児の低酸素性虚血性脳症(HIE)の病態を,虚血の重症度,受傷時の脳の成熟度,脳虚血の持続時間の3つの要素の組み合わせから解説する.重症度や脳の成熟度による脳障害パターンの違いを知ることが重要である.新生児HIEの標準治療となった低体温療法での画像診断の意義についても解説する.

  • 文献概要を表示

新生児脳症とは,新生児期に意識障害,痙攣,無呼吸などで発症する症候群の総称であり,種々の疾患が含まれる.それぞれの疾患によって治療方針が異なるため,適切な早期診断が重要である.新生児は病歴聴取や詳細な神経学的診察が困難なため,画像診断の果たす役割は大きいが,適切な画像診断を行うために,それぞれの疾患について理解を深めておく必要がある.

  • 文献概要を表示

遺伝子解析法の発展とともに中枢神経先天奇形の画像診断の臨床的意義はますます重要性を増している.一方で,今日のMRIの進歩は,胎児期からの中枢神経の形成過程やその異常をある程度正確に把握することを可能にした.本稿では,まず発達に伴う胎児脳の形態変化の特徴について整理するとともに,胎児MRIで診断できる代表的中枢神経奇形を取り上げ,その診断のポイントを発生学的知見に基づいて概説する.

先天性胸部疾患 野澤 久美子
  • 文献概要を表示

先天性横隔膜ヘルニアや先天性嚢胞性肺疾患などの代表的な先天性胸部疾患における,出生前診断としての胎児MRIの役割について解説する.病変の全体像の把握と,既存構造への圧迫の程度,2次的な肺形成や発達の異常の有無について評価し,出生後の管理や治療方針についての情報を得ることが重要な役割である.

先天性心疾患 田波 穣

消化器・泌尿生殖器 赤坂 好宣
  • 文献概要を表示

消化器の先天疾患は救急疾患となりえるものが多く,出生後の症状より疑うべき中心疾患が存在する.その中心疾患の画像診断や鑑別の進め方は比較的決まっている.一方,泌尿器系の先天疾患は比較的頻度が高いものの,多くは出生前に疑われたり,別の目的で行われた検査で偶然発見されることが多い.この時の画像検査の中心は超音波検査となる.

骨系統疾患 半田 淳比古 , 西村 玄
  • 文献概要を表示

周産期にみられる骨系統疾患のうち,FGFR3異常症,骨形成不全症,2型コラーゲン異常症といった比較的頻度の高い骨異形成症を中心に,臨床像と病態,画像所見を概説する.合併症や予後の予測のために,早期診断が重要である.どのような画像所見から骨系統疾患が考慮されるかを知っておく必要がある.

すとらびすむす

青い瞬間,魔法の時間 田岡 俊昭

画像診断と病理

  • 文献概要を表示

40歳台,女性.前医で子宮頸部嚢胞を指摘され,子宮頸部スメアでは異型腺細胞(atypical glandularcells;AGC)の判定であった.水様帯下などの症状なし.MRIのT2強調像では子宮頸部に多数の嚢胞様構造を認めた.比較的大きな嚢胞が間質側に存在し,内腔側に小嚢胞構造の集簇と,頸部間質より軽度高信号で造影効果を示す索状構造を認め“コスモスパターン”を呈していた.病変周囲の頸部間質の低信号は保たれていた.

  • 文献概要を表示

超音波検査における排卵期前後でみられる子宮内膜の線状構造は,何をみているのですか?

タモキシフェンはなぜ乳癌と子宮に対して,相反する作用を呈するのでしょうか?

背景に骨転移が存在し,ビスフォスホネートが用いられた場合,薬剤による骨折と転移による病的骨折の鑑別法を教えてください.

Picked-up Knowledge from Foreign Journals

腸閉塞 岡田 吉隆
  • 文献概要を表示

小腸閉塞における腸管壁の造影効果:dual energy CT による70keV 仮想単色X 線画像の有用性

腸管壁の造影効果の評価において単純CT を追加する意義

Roux-en-Y胃バイパス手術後の内ヘルニア

CASE OF THE MONTH

  • 文献概要を表示

70歳台,男性.主訴:鼻出血,左鼻閉,複視,視力障害.現病歴:半年前からたびたび鼻出血が出現し,近医耳鼻科で止血治療をされていた.2か月前に転倒後,左眼疼痛があり,近医眼科を受診し,左視力障害を指摘された.近医での頭頸部MRIで異常を認めたため,当院紹介となった.

救急CT診断演習

  • 文献概要を表示

60歳台,男性.主訴:右季肋部痛

  • 文献概要を表示

死後画像検査は社会的にも認知され,放射線科の日常業務に浸透してきた.今日,わが国では主にCT が死後画像検査として施行され,その読影には死後画像特有の変化を把握することが不可欠である.死後画像による死因推定は限界があることを認識し、病歴なども勘案して画像の過大・過小評価を防ぐよう努める必要がある.

------------

目次

英文目次

写真一覧

今月のKEY画像

奥付

基本情報

GAZO_cover_201703.jpg
画像診断
37巻3号 (2017年2月)
電子版ISSN:2432-1281 印刷版ISSN:0285-0524 学研メディカル秀潤社

文献閲覧数ランキング(
9月21日~9月27日
)